さて、時代を変えたトランジスタ。コレにより回路を構成する部品がどんどん小さくなります。現在では、もはや一桁のナノの単位です。この辺りから量子論的効果が無視できないはずなんですが、その辺はどうやって克服してるんですかね?トンネル効果とか。答えは強相関電子を使って電子を「重く」するそうです。マジか!?、、 電子が「重い」と言うのは、色々な邪魔を伝導電子にして伝導電子の振る舞いに制限をかけることで、電子を「重く」させるという、強相関電子系の物理をやった人にはウンザリする話題なのです。軌道電子と伝導電子が相関するってのはまだ理解できるとして、その伝導電子を挟んで近隣の原子核内の軌道電子同士が相互作用するって、マジRKKY。・・・ で、トランジスタ。前回述べたようにリレースイッチの置き換えとして低トラブルかつ高速かつ小型ということで、世界を席巻します。音もしないしね。 このトランジスタを使って何を作ったか?紆余曲折の末、電子式卓上計算機-電卓です。 計算機の歴史は意外と古く、そろばんはおいておくとしても、それ自体が演算の能力を持つデバイスとして有名なモノは、計算尺ではないでしょうか。コレは17世紀からあり、主に対数を計算するためにありました。私はなんとなくは使い方を教えてもらったのですが、ついに使いこなすことはありませんでした。同時期に歯車の組み合わせとして足し算を行う機械式計算機も開発されました。一度作られてると、あとは改良し続けるのがお決まりということで、日本では大正時代にタイガー計算器が開発され、その完成度の高さ、直感的な使い勝手などは、私も使っていて関心したものでした。 ガチャガチャチンチン 回すのも意外と楽しい。この機械式計算機を手じゃなくてモーターで回した、電気計算機なんてのもあるらしいです。アレくらい手で回せ。。。 そんな力技ではなく、ロジックで計算する方法もあります。いくつか書き方があるのですが、下図がわかりやすいかな。AとBがリレースイッチで、1を入力する、つまりONにすると→が反対になると思ってください。電源の反対の極は・・まぁ気にするな。 コレを半加算器といいます。この、AとBの両方が0になったときは繰上げも答えも0に、AとBがの片方が1になったときは答えが1に、AとBの両方が1になったときは繰上げが1になるだけなのですが、この繰り上げの1を読み取って2